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エーザイ 新規抗マラリア薬開発を目指し、2つの共同研究を開始

読了時間:約 1分20秒
2014年09月24日 PM05:15

セントジュード小児研究病院/MMV、ブロード研究所との間で共同研究契約締結

エーザイ株式会社は9月16日、新規の抗マラリア薬を開発することを目的とする2つの共同研究契約を締結したことを発表した。


画像はwikiメディアより引用

1つは、セントジュード小児研究病院と非営利官民パートナーシップのMedicines for Malaria Venture(MMV)との研究契約で、もう1つはハーバード大学とマサチューセッツ工科大学の共同研究施設となっているブロード研究所との研究契約だ。

この2つのパートナーシップに基づく共同研究プログラムは、いずれも開発途上国などで大きな問題となっている感染症を対象とした新薬の開発を推進する活動を展開する国際的非営利組織、公益社団法人グローバルヘルス技術振興基金( Fund)により、助成金の交付対象として採択されている。

SJ733の開発促進と、新規作用機序の候補化合物特定を目指す

セントジュード小児研究病院およびMMVとの共同研究プログラムでは、新規経口抗マラリア薬の候補化合物となっているSJ733の前臨床、初期臨床開発を進めるという。SJ733は、マラリア原虫のナトリウム調整に不可欠なイオンチャンネルのPlasmodium falciparum ATPase4(PfATP4)を阻害する働きを持つとしている。

即効性に優れ、1回の投与での治癒が期待できるほか、非アルテミシニン系化合物であることから、その耐性が問題となっているアルテミシニン系既存抗マラリア薬で効果が得られない患者にも有効である可能性が高いという。

ブロード研究所との共同研究プログラムでは、同研究所のライブラリーからスクリーニングされた一連の化合物の最適化を実施し、新規抗マラリア薬の候補化合物の特定を目指す。既存の抗マラリア薬の作用機序とは全く異なるタイプの新薬開発を目的に、蛋白合成阻害作用を有する化合物を見出すとしている。

エーザイはこのほかにも、抗マラリア薬開発に関し、ブラジルの国立研究機関オズワルドクルス財団やMMVとパートナーシップを組むなど、積極的な取り組みを進めている。(紫音 裕)

▼外部リンク
エーザイ株式会社 ニュースリリース

 

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