夜間頻尿は、多くの男性が悩んでいる症状。アメリカでは45歳になると、ほぼ半数の人がこの悩みを抱えているとされます。そして、年齢が上がるにつれて、症状を自覚する人が多くなり、睡眠の質に悪影響を与えています。
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その原因の多くは前立腺肥大だとされています。それ以外の原因では、尿が作られすぎたり、膀胱が小さかったりということがあげられます。
そこで今回、アメリカ・ロヨラ大学の研究グループは「Prostate, Lung, Colorectal and Ovarian Cancer Screening Trial」という大規模調査を分析しました。対象になった55歳から74歳の男性のうち、調査開始時にすでに前立腺肥大の診断を受けて、ある程度時間が経っていた人たちは28,404人、比較的最近、前立腺肥大とされた人たちが4,710人でした。
分析の結果、特に前立腺肥大にかかったばかりの人たちの中では、1週間に最低1時間以上は運動すると答えた人と、運動はしないと答えた人を比べると、運動している人は夜間頻尿の割合が13%低くなっていました。一晩に3回以上トイレに起きるという割合は、更に開きがあり、34%減となっていたのです。
このことから、運動習慣のある男性の間では、夜間頻尿の割合が低く、仮に見られても程度が軽いことが分かりました。
運動には元々、睡眠の質を向上させる働きがあります。さらには夜間頻尿の症状も穏やかになり、睡眠の質の改善も期待できます。日常の運動習慣は大切だというところを改めて感じさせられますね。(唐土 ミツル)
▼外部リンク
・Men who exercise less are more likely to wake up to urinate
・Physical Activity and Benign Prostatic Hyperplasia-Related Outcomes and Nocturia.