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日本胃癌学会 オキサリプラチンの適正使用に関するステートメントを公表

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2014年09月11日 PM05:00

切除不能進行・再発胃がんに対するオキサリプラチンの適応拡大を受け見解を表明

日本胃癌学会は9月5日、今年9月より切除不能進行・再発胃がんに対し、オキサリプラチンが使用可能となったことを受けて、安全性に配慮した適正使用を推進することを目的としたステートメントを作成し、ホームページで公開した。


この画像はイメージです

これまでの切除不能進行・再発胃がんに対する標準治療は、S-1+シスプラチン併用療法であったが、今後はシスプラチンに加え、オキサリプラチンが選択肢となる。しかし従来、国内におけるオキサリプラチンの使用は、結腸・直腸がんが中心で、胃がんに対する使用経験は限定されていること、胃がんに対する使用での重篤な有害事象の発生リスクがあることなどから、休薬や減量などに留意した適正使用が欠かせず、同学会では注意喚起と情報提供が必要と判断したという。

推奨レジメンや減量基準などを明示

公表資料では、130mg/m2、3週毎投与を経口フッ化ピリミジンと併用することを推奨しており、安全性の面から、他がん腫での使用経験のある、カペシタビンとオキサリプラチンの併用(CapeOX)療法、S-1とオキサリプラチンの併用(SOX)療法などのレジメンを選択することが望ましいとされている。

減量基準としては、グレード3の血小板減少症、好中球減少症および発熱性好中球減少症、コースを超えて継続するグレード2および7日以上継続するグレード3の感覚性神経障害、その他グレード3の非血液毒性といった有害事象を認めた場合には、オキサリプラチンの減量を行うよう呼びかけている。また、グレード3の感覚性神経障害がコースを超えて続く場合には、中止を検討することとした。

CapeOX療法の適正使用に関する情報としては、国内で施行された少数例の治験以外に、市販後調査における有害事象発生頻度などの詳細情報が参照可能であるとし、使用にあたってはこれら有害事象情報を十分に収集することを求めた。

SOX療法については、国内で行われた症例数の多い臨床試験があり、切除不能大腸がんを対象としたSOFT試験と、切除不能進行・再発胃がんを対象としたG-SOX試験の2つの第3相試験結果が参考になるとしている。日本胃癌学会では、これらの臨床試験結果から、SOX療法では休薬や減量基準の違いにより、血小板減少症などの有害事象発現頻度や重篤度が異なることを認識すべきであるとし、安全性を高めるためSOFT試験の投薬基準や減量基準を参照することが適当との見解を示した。(紫音 裕)

▼外部リンク
日本胃癌学会 ニュース

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