細胞内の微小管に作用、細胞増殖を阻害
サノフィ株式会社は9月4日、前立腺がん治療薬「ジェブタナ(R)点滴静注60mg(一般名:カバジタキセル アセトン付加物)」を発売したと発表した。
画像はプレスリリースより
ジェブタナは細胞内の微小管に作用し、細胞増殖を阻害する抗がん剤。海外で実施された第3相試験(TROPIC試験、NCT00417079)では、全生存期間の中央値がミトキサントロン群は12.7か月であったのに対し、カバジタキセル群は15.1か月(ハザード比=0.70(95%信頼区間:0.59-0.83):P<0.0001))と、全生存期間の有意な延長を示したという。
去勢抵抗性前立腺がん患者に新たな治療選択肢
前立腺がんは中高年男性に多くみられるがんであり、日本においても近年の高齢化などにより患者数は急増している。2020年には男性がんの罹患者数第1位に、患者数は約10万人になると予想されている。
現在、治療により男性ホルモンの分泌が抑えられているのにもかかわらず病勢が進行する去勢抵抗性前立腺がん患者に対しては、標準治療としてドセタキセルによる化学療法が広く行われている。
しかし、ドセタキセルの投与後に症状が進行した患者では、生存期間の延長有効な治療法は限られている。同剤はこうしたアンメットメディカルニーズに応える新たな治療選択肢となるとしている。(小林 周)
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・サノフィ株式会社 プレスリリース