第47回日本薬剤師会学術大会が10月12、13の両日、山形市内の山形市民会館、山形国際ホテルなどを会場に開催される。服部智彦運営委員長(山形県薬剤師会会長)は本紙に対し「今年は121年目。新たな輝かしい薬剤師の将来を求め、全ての職種の薬剤師が一つになり、北国・山形から第一歩を踏み出す。そういう思いを込め全国に発信したい」とし、メインテーマに「オール薬剤師の新たなあゆみ―出羽の国 やまがたから発信―」を取り上げた理由を語った。事前登録者も順調に推移し、当日参加を含め6000人を超す参加者を想定している。
今年の年会では一般演題が547題(口頭205題、ポスター342題)と昨年の大阪大会(637題)には及ばないものの、過去の多くの学術大会に匹敵する演題数が集まった。参加者数も事前登録で5200人を超している。分科会は17テーマ(前回19テーマ)、ランチョンセミナー等の協賛セミナーの数も23テーマに上る。
開会式は山形市民会館で開かれるが山形テルサ、山形ビッグウイングの各会場で同時中継する。式典後には特別記念講演として京都大学iPS細胞研究所の山田泰広教授が、iPS細胞の疾患研究への応用の可能性など紹介する。このほか特別講演として、中央社会保険医療協議会委員も務めた嘉山孝正氏(山形大学学長特別補佐、国立がん研究センター名誉総長)、横田篤北海道大学微生物生理学教授による講演を予定している。
今回の大会開催に当たり、最も大きな会場は山形ビッグウイングだが、周辺には宿泊施設等もないことから、多くの企業協賛セッションのほか、山形で有名な「芋煮」を振る舞うなど参加者に対する「山形のおもてなしの心」を具現している。
また、服部運営委員会が県の「やまがた特命観光・つや姫大使」の肩書きをもつこともあり、県、農協等の全面的なバックアップを背景に、会場内での山形米「つや姫」の配布、山形県産物に特化した懇親会の開催、県内の温泉宿泊者を対象とした山形県名産品のプレゼントなども予定されている。
大会の会場は主に駅周辺の山形市民会館、山形国際ホテル、山形市保健センター、山形テルサに加え、ポスター発表、展示会場としても利用される山形ビッグウイングの全5会場が予定され、会場間をシャトルバスが巡回する。