子供たちが思春期にさしかかると、夜更かしが目立ってくることは珍しいことではありません。自分の世界がどんどん広がるこの時期、テレビを見たり、友達と電話やインターネットでコミュニケーションを取ったり、好きな音楽を聴いたり、夢中になって本を読んだり・・・。夜更かしの理由になることは、いくらでもあげることができそうです。自分でも覚えがあるというご両親もいらっしゃるのではないでしょうか。
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ところが、高校生時代に睡眠時間が短かった子供たちは、大人になった時に、肥満の状態に陥っている割合が高くなることが分かったのです。
この調査はアメリカで行われたもので、1995年に16歳だった子供たちの当時の睡眠状況が、2001年、21歳の時点での体重にどのように影響を及ぼすかを分析したものです。その結果、16歳の時に平均睡眠時間が6時間未満だった子供たちでは、8時間以上の睡眠時間を取っている子供たちを比べて、21歳の時に肥満になっている割合が20%高いことが確認されました。
昼間の眠気や疲労は、食生活に悪影響を与えることが知られており、また、寝不足によって料理をするのが億劫になり、ファーストフードなど、手軽な食事を摂ることが多くなるのは容易に想像できます。ただし、今回の調査では、寝不足の子どもたちがどんなものを食べていたかは調べられなかったので、事実かどうか明らかにするにはさらなる研究が必要なようです。
健康な体重管理のためにも、高校生時代は夜間に8時間は眠った方が良いとされています。中高生の夜更かしは、よくあることと思いがちですが、自分の外見にも関心が高まりダイエットに取り組むことも多いお年頃。夜しっかりと眠ることが、美容にも健康にも良いということを、お子さんにきちんと教えてあげましょう。(唐土 ミツル)
▼外部リンク
・Teen sleeplessness piles on risk for obesity
・Sleep Duration and Obesity among Adolescents Transitioning to Adulthood: Do Results Differ by Sex?