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GSKの「ラミクタール錠」 成人てんかん患者への単剤療法の適応追加承認を取得

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2014年09月03日 PM05:00

学会要望などを受け開発、適応追加

グラクソ・スミスクライン株式会社は8月29日、同社の抗てんかん薬「ラミクタール(R)錠25mg」、「100mg」について、成人てんかん患者の二次性全般化発作を含む部分発作、および強直間代発作に対する単剤療法の効能効果で、適応追加の承認を取得したと発表した。


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この成人てんかん患者に対する同剤の単剤療法については、日本てんかん学会、日本脳神経外科学会、日本小児神経学会から要望書が提出され、有識者による「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」にかけられていた。

同会議における検討の結果、今回適応追加となった効能効果に関して、欧米では標準的療法に位置づけられており、医療上の必要性が高いと判断。GSKが平成22年12月に厚生労働省から要請を受け、開発を進めてきていた。

併用療法に加え、国内でも単剤療法での使用が可能に

ラミクタール錠は、1990年にアイルランドで成人部分てんかん患者に対する併用療法で承認を取得して以来、世界100か国以上で承認を得ている抗てんかん薬。欧州では、成人てんかん患者の二次性全般化発作を含む部分発作および強直間代発作に対する単剤療法の適応を取得しており、広く使用されている実績を持つ。

日本国内では2008年10月に、成人および小児において、他の抗てんかん薬で十分な効果が認められないてんかん患者の部分発作(二次性全般化発作を含む)、強直間代発作、Lennox-Gastaut症候群における全般発作に対する抗てんかん薬との併用療法を適応とし、承認された。

日本てんかん学会のガイドラインでは、てんかんの薬物治療は単剤で開始することを原則とし、副作用や薬物相互作用の観点から、多剤よりも単剤が優れているとしている。また、英国国立医療技術評価機構のてんかん治療ガイドラインでは、ラモトリギンを含む複数の新規抗てんかん薬が第一選択薬として示されている。

しかし日本国内では、近年承認された新規抗てんかん薬は、いずれも併用療法のみの適応で、単剤で使用できるものがなかった。ラミクタール錠は、こうした新規抗てんかん薬で初の単剤療法の承認を取得した薬剤となる。(紫音 裕)

▼外部リンク
グラクソ・スミスクライン株式会社 プレスリリース

 

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