厚生労働省は26日、2013年度の医療保険と公的負担医療分を合わせた概算医療費を発表した。前年度比2・2%増の39兆3000億円と11年連続で増加し、過去最高を更新したが、受診延べ日数の伸び率の減少が続き、伸び率は鈍化傾向を示した。調剤医療費は、電算処理分が6・1%増の6兆9933億円となったが、調剤レセプト全体の実数では7兆0380億円と初めて7兆円を突破した。
医療費の内訳を見ると、入院が1・3%増の15兆8000億円、入院外+調剤が3・1%増の20兆6000億円となった。高齢化や医療の高度化などの影響もあり、単価を示す1日当たり医療費の伸び率が3・1%増加したものの、診療実日数を示す受診延べ日数の伸び率が0・8%減少したことから、全体の医療費も2・2%の伸びにとどまった。厚労省保険局調査課は、「医療費は過去最高を更新したが、伸び率は比較的落ち着いている。受診延べ日数の伸び率減少は、平均在院日数の減少傾向が要因ではないか」と分析している。