薬局店頭での薬剤師の数分程度の声かけや資料提供が、高血圧患者の血圧改善にどの程度の効果をもたらしたのかを評価する日本初の多施設臨床研究が10月から始まる。運動や食事など生活習慣の改善に患者が自ら取り組むことを薬局薬剤師が後押しし、その血圧改善効果を検証する。岡田浩氏(国立病院機構京都医療センター臨床研究センター予防医学研究室研究員)らの研究グループは、数分であっても効果的な声かけによって患者の行動を変えられることや、薬局薬剤師がその役割を担えることを、客観的な指標で明らかにしたい考えだ。
臨床研究の名称は「保険薬局薬剤師による高血圧患者への生活習慣改善支援に関する研究」(COMPASS‐BP)。文部科学省の科学研究費を得た「慢性疾患管理による地域ケアモデルの構築とその臨床・経済的効果に関する研究」の一つとして実施されるもの。