女性の多くが経験する更年期。その中でも、のぼせ、体のほてりや寝汗が見られる人は、更年期の女性の8割という高い割合になっています。この更年期障害とカフェインの摂取に関する調査がアメリカ・メイヨークリニックの研究者らによって発表されました。
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今回発表された調査は、更年期症状を訴えて、2005年からの6年間にメイヨークリニックを受診したのべ2,507人を対象としたもので、更年期の症状や日常生活についてのアンケートを行い、1,806人から有効回答を得ました。このアンケートの回答内容を、コーヒーなどでカフェインを服用している人たちと、そうでない人たちの間で比較しました。
その結果、カフェインの摂取とほてりなど血管運動症状スコアの平均値の間には、相関関係が認められたというのです。この結果は、閉経状態や喫煙の関係を調整した後でも有意に認められたとのことです。
アメリカでは、およそ85%の人たちが、毎日何らかの形でカフェインを含む飲み物を口にしているといわれます。更年期のほてりや寝汗にカフェインが良くないと言われていたにもかかわらず、カフェインはほてりなどに「良い」「悪い」、どちらの仮説もありました。今回の調査は、この仮説に挑むものでした。
今回の調査によって、カフェインの摂取制限は更年期障害に苦しむ人たちとって、役立つものである可能性が示唆されました。カフェインの他にも香辛料を少なめにしたり、アルコールやタバコを控えたりすることも効果があると考えられています。嗜好品はご自身の体とよく相談してから楽しむようにしましょう。(唐土 ミツル)
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