1950年代から開発、現在70か国以上で承認
サノフィ株式会社は8月8日、全身性エリテマトーデスおよび皮膚エリテマトーデスの治療薬として開発中の「ヒドロキシクロロキン硫酸塩」について、同日付けで厚生労働省に製造販売承認申請を行ったと発表した。
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1950年代に開発が開始されたヒドロキシクロロキンは、1955年に米国で初めて承認された薬剤。適応症の詳細は各国で異なっているが、主にマラリア、全身性エリテマトーデス、円板状エリテマトーデス、光線過敏症、関節リウマチ、若年性慢性関節炎で、現在70か国以上で承認されている。
欧米では、全身性エリテマトーデスおよび皮膚エリテマトーデスの標準的治療薬に位置づけられているが、日本では未承認のため、個人輸入により治療に用いられてきた。
世界で初めてとなる臨床試験を日本で実施
ヒドロキシクロロキンの承認は、諸外国では公表された論文のデータに基づいて行われてきており、現在の医薬品としての許認可に必要な臨床試験データはこれまで存在していなかった。
サノフィは世界で初めて、現在の規制条件下での臨床試験を日本において実施。公表された論文データに臨床試験で得られたエビデンスを加え、承認申請を行ったとしている。(小林 周)
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サノフィ株式会社 プレスリリース