呼吸器疾患関連の戦略提携を合意
英アストラゼネカ社は7月30日、スペインのAlmirall, S.A.(アルミラル社)の呼吸器フランチャイズの権利譲渡に関する契約を締結したと発表した。これによりアストラゼネカ社は、アルミラル社が持つ既存の呼吸器事業の開発・商業化の権利、新薬開発パイプラインの権利譲渡を受け、気管支喘息と慢性閉塞性肺疾患(COPD)の呼吸器フランチャイズを強化するとしている。
この画像はイメージです
この契約に基づき、アストラゼネカ社は契約一時金として8億7,500万ドル、開発、上市、売上関連マイルストーン達成時に最大12億2,000万ドルを支払い、さまざまな売上に関連した支払いも行うという。
また、アルミラル社の子会社Almiral Sofotec社もアストラゼネカ社に譲渡される。同社の社員、呼吸器事業に従事する多くのアルミラル社の社員が、アストラゼネカ社に移籍することが予想しているという。
アストラゼネカCEO「戦略的かつ長期的な価値をもたらす」
アストラゼネカの最高経営責任者パスカル・ソリオ氏はプレスリリースで「この度のアルミラルとの契約は、当社の主要成長基盤のひとつである強力な呼吸器フランチャイズに、戦略的かつ長期的な価値をもたらすものです。利益に直結するであろう製品収益が急速にかつ飛躍的に上がり、恩恵を受けることになるでしょう」と述べた。
また、アルミラルのJorge Gallardo社長は同じくプレスリリースで「この重要な契約により、呼吸器領域における経験豊富な企業であるアストラゼネカと共に、本領域における当社の新薬開発や専門性を向上することができます。また、呼吸器ビジネスの将来の成功に重要な経済的権利を保持しつつ、コスト、リスク、利益のより良いバランスを保つことが可能になります」と語った。(小林 周)
▼外部リンク
・アストラゼネカ株式会社 プレスリリース