川崎市の臨海特区「キングスカイフロント」に開設
ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社メディカル カンパニーは8月6日、同社が川崎市に開設した「東京サイエンスセンター」の報道陣向け内覧会を開催した。同施設は京浜臨海部ライフイノベーション国際戦略総合特区の殿町国際戦略拠点「キングスカイフロント」に位置し、同社が世界各国で展開する研究開発およびトレーニング施設の1つとされる。
ジョンソン・エンド・ジョンソン提供画像
同センターには、低侵襲の外科手術シミュレーション装置、心臓・血管系疾患治療・筋骨格系治療トレーニングのシミュレーターといった先進的医療設備、遠隔映像カンファレンスシステムなどが備わっており、国内外から年間1万人を超える利用者を見込んでいるという。
国内のみならず、アジア各国からの知見を収集
東京サイエンスセンターでは、同社と国内企業が共同開発したより実臨床に近い「ドライモデル」と呼ばれる模擬臓器を使用した学習プログラム、内視鏡外科手術や心臓・血管系疾患治療など多岐にわたるプログラムを提供。これにより同センターを日本の先進的医療機器や技法を、国内外に向けて発信する拠点とする考えだ。さらに、同センターを利用する国内、そしてアジアの医療従事者から知見を収集し、日本のみならずアジア各国のニーズに合った製品開発に反映させていくことも視野に入れているという。
トレーニング機器の解説を行う高瀬センター長(左)
内覧会で講演した高瀬守センター長は「ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社メディカルカンパニーが取り扱う医療機器を病院で正しく安全に使用していただくための施設となっています。様々な領域の先生方、また看護師の方、技師の方などにお越しいただき、安全な使用法をトレーニングします。さらに羽田空港に隣接しているため、アジアを含めた国内外の先生に来訪いただくことを予定しています」と語った。
今後、多摩川を隔てて対岸にある羽田空港との間に連絡橋を建設する計画(政府によるもの。2020年の東京五輪開催までの建設が目標とされている)があるという。この連絡橋が建設されれば、羽田空港国際線ターミナルと東京サイエンスセンターは、およそ徒歩15分で結ばれることになり、国際競争著しい医療業界において、同センターが重要な拠点となることが期待される。(QLifePro編集部)
▼外部リンク
・ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社 プレスリリース