中枢神経領域や認知症治療剤など全27品目を調査
株式会社富士経済は7月22日、第2回「医療用医薬品市場調査」結果を発表した。
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この調査は2014年3月~5月にかけて、富士経済専門調査員により調査対象企業と関連企業・団体等へ、ヒアリング形式で行われたもの。
調査対象とされたのは、抗うつ剤、睡眠障害治療剤、抗てんかん剤などの中枢神経領域(11品目)と認知症治療剤(1品目)、多発性硬化症治療剤(1品目)、解熱鎮痛剤やステロイド系消炎鎮痛剤などの疼痛領域(7品目)、子宮筋腫・子宮内膜症治療剤などの婦人科・産婦人科領域(5品目)、夜尿症治療剤などの小児科領域(2品目)の計27品目。
調査結果は、A4判「2014医療用医薬品データブックNo.2」に331ページにわたって、まとめられている。価格は書籍版が17万円で、PDF/データ版が18万円、書籍版・PDF/データ版セットは19万円(いずれも税別)。
注目市場の予測
2013年の抗うつ剤の市場は前年比0.8%減の1,176億円だったが、2022年の市場では2013年比28.4%増の1,510億円が見込まれるという。その理由として、新薬のリリースやプロモーションによる治療患者数の増加、また、拡大傾向にあるSNRIやNaSSAが市場をけん引することが予想されることを挙げている。
認知症治療剤は、前年比14.8%増の1,380億円。2013年にジェネリック医薬品への切り替えが進み、市場構造が大きく変化したが、認知症治療剤の市場は新薬も多く、今後も活性化するとされた。高齢者人口の増加に伴い、患者数の増加も見込まれ、2022年は2013年比75.4%の2,420億円と予想されている。
慢性疼痛治療剤は、市場に新薬が投入され活性化しており、前年比24.8%増の866億円だった。今後も、2011年に発売された製品を中心に市場は拡大するとみられ、2022年は2013年比72.1%増の1,490億円が予測されるとしている。(太田みほ)
▼外部リンク
株式会社富士経済 プレスリリース
http://www.group.fuji-keizai.co.jp/press/140722_14049.pdf