日本国内におけるPh3臨床試験を実施、開発を推進
キョーリン製薬ホールディングス株式会社は7月22日、同社の子会社である杏林製薬株式会社が、米メルク社が開発中の過活動膀胱治療薬「一般名:ビベグロン(メルク社開発コード:MK-4618)」のライセンス契約を締結したと発表した。
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ビベグロンは、1日1回投与の選択的ベータ3アドレナリン受容体作動性の過活動膀胱治療薬で、メルク社により創製された新規化合物。過活動膀胱(OAB)における尿意切迫感や頻尿、切迫性尿失禁の症状を改善する。蓄尿期に放出されるノルアドレナリンが膀胱のベータ3受容体に作用し、膀胱弛緩作用が増強され、膀胱容量を増大させるとしている。
同剤のPh2bまでの臨床試験は、すでに日本国内および海外で終了しており、今後、杏林製薬が日本国内におけるPh3臨床試験を実施、開発を進める予定だという。
ビベグロンの開発権および製造販売権を取得
今回のライセンス契約により、杏林製薬は日本国内におけるビベグロンの開発権および製造販売権を独占することとなる。それに伴い、契約一時金と売上に応じた一定比率のロイヤリティを含むマイルストーンペイメントをメルク社に支払うという。
杏林製薬は、泌尿器科領域を重点領域とし、泌尿器科や呼吸器科、耳鼻科に特化するフランチャイズカスタマー戦略を進めつつ、製品ラインナップの拡充を図っているという。今後、OABの諸症状に苦しむ患者のQOLを向上させるためにも、泌尿器科領域におけるプレゼンスの強化を図る構えだ。(太田みほ)
▼外部リンク
・キョーリン製薬ホールディングス株式会社 プレスリリース