あらゆる医療分野に貢献するMEMSの研究開発を促進
大研医器株式会社は7月22日、ドイツのFraunhofer−Gesellschaft zur Forderung der angewandten Forschung e. V (フラウンホーファー研究機構)との間で、MEMSデバイスを用いた多様なディスポーザブル型医療機器の開発を目的とした共同研究契約を締結したと発表した。
この画像はイメージです
大研医器は、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems、メムス)と呼ばれる、機械・電子・光・化学など多様な機能を集積化した微細デバイスの技術について、積極的に研究を進めている。MEMSは、プリンターのヘッド、自動車のエアバッグ、携帯電話等に用いられる加速度センサーなどに使用されているが、これを医療機器に用いることで、従来より高機能・小型・低コスト化された高付加価値をもつ機器の開発が可能となるとされている。
欧州最大の応用研究機関のひとつから技術などを吸収、幅広く活用できるMEMSデバイスの確立を目指す
フラウンホーファーは欧州最大の応用研究機関で、ヨーロッパ、アメリカ、アジアに研究センターおよび代表部をもつ。大研医器では、その研究機関のひとつであるフラウンホーファーEMFTから、ライセンス使用、技術供与、ノウハウの教育などを通して新たな技術を吸収し、さまざまなディスポーザブル型医療機器に使用できるMEMSデバイスを確立させていきたいという。
MEMSデバイスを用いた新たな医療機器は、医療機関の医療費負担軽減に加え、救急医療に優位性を発揮できる製品や在宅医療にも使用可能な製品など、あらゆる医療分野に貢献し、早期離床の促進、患者のQOL向上に寄与するものとなると期待されている。
なお大研医器では、既存領域のみならず、新領域に向けたさまざまなMEMSデバイスを搭載した新製品を研究開発することで、国内だけでなく、欧米市場への展開も視野に入れている。(紫音 裕)
▼外部リンク
・大研医器株式会社 プレスリリース