業界初、眼内圧変動を減少させる独自の灌流制御システムを搭載
日本アルコン株式会社は7月18日、次世代白内障手術装置「CENTURION(R) VISION SYSTEM」を7月22日より発売すると発表した。手術中に変化する灌流圧を自動的かつ継続的にモニタリングする、業界初の独自システムを搭載した装置で、眼内圧変動を減少させ、術中リスクを低減することができるという。
画像はプレスリリースより
この独自システムは、灌流制御システム「Active Fluidics(TM) テクノロジー」と名付けられたもの。灌流バッグを本体内部の2枚のプレート間に設置し、手術装置本体が検知した流体の変化に応じて、灌流バッグを加圧・減圧し、灌流圧を調整する。これにより手術中の眼内空間を安定的に確保し、医師が設定した適切な眼内圧を維持することが可能となることから、手術の安全性向上が期待できるという。
また、ソフトウェアやチップなどのデザインを新たに改良することで、独自の超音波発振機能である「Ozil(R)」、トーショナルフェイコのパフォーマンスを向上させることにも成功している。これにより、水晶体破砕効率が向上しているほか、切開創付近の摩擦による温度上昇が抑えられ、創口熱傷の発生リスクも低減されているという。
将来的なアップグレードにも対応可能
すでに上市した米国では、極小切開においても、従来よりも高い吸引液量と吸引圧が設定可能であり、使用する超音波量と灌流量の最小化も図れ、安定した眼内空間の中で角膜への侵襲を最小限とした効率的手術が可能となったと手術医から評価されているという。
またCENTURION VISION SYSTEMは、「Applied Integration(TM)」を採用しており、手術診断機や顕微鏡をはじめとする複数の白内障手術関連テクノロジーと新たなシステムをシームレスに統合することが可能。より優れた白内障手術システムの構築に貢献するといい、将来にわたるアップグレードにも対応するプラットフォームともなっている。(紫音 裕)
▼外部リンク
・日本アルコン株式会社 プレスリリース