東京大学らとの共同研究により
東京工業大学は7月17日、同大生命理工学研究科の須田夏野元大学院生、田中幹子准教授、伊藤武彦教授と、東京大学分子細胞生物学研究所の白髭克彦教授らの研究グループが、生体が形づくられる際に不可欠な細胞死の詳細なメカニズムを解明したと発表した。
画像はプレスリリースより
この研究は、東京大学、横浜市立大学、英バース大学と共同で行われ、研究成果は国際発生生物学専門誌「Development」オンライン版に掲載された。
細胞死のメカニズムの理解につながる
身体が形づくられるときには、適切な場所と量の細胞が自主的に死ぬ「細胞死」によって、器官や組織の形が調整される。四肢の発生過程では、手首や指のあいだでそれが起こること、細胞死を起こす領域において特異的に発生しているタンパク質「BMP」によって制御されていることは知られていたが、このメカニズムは今まで解明されていなかった。
同研究グループは、ニワトリ胚を用いて、BMPにより制御されるAP-1転写因子「MafB」がほかのどのAP-1転写因子と結合して二量体を作るかによって、四肢細胞の生死が運命づけられることを突き止めたという。
プレスリリースでは、
この成果によって様々な器官や組織の形成過程で働く細胞死のメカニズムの理解につながると期待される。(東京工業大学 プレスリリースより引用)
と述べられている。(小林 周)
▼外部リンク
・東京工業大学 プレスリリース