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東レ がん研究会と乳がん患者向けケアウェアを開発

読了時間:約 1分13秒
2014年07月17日 PM02:00

長年培ってきた先端素材開発技術を活かす

東レ株式会社は7月10日、公益財団法人がん研究会とがん医療現場における衣料ニーズの発掘を共同で行い、乳がん患者が治療中にも快適に着用できる新しいインナータイプのケアウェアの開発に着手したと発表した。


画像はプレスリリースより

乳がん治療では、外科療法、薬物療法のほか、放射線療法があるが、有効な術後局所療法である放射線療法は、処置後、放射線皮膚炎の発症が認められることがある。この皮膚炎の治療には、炎症部分に軟膏を塗布し、患部を保護するガーゼを貼るのが一般的で、これまでは保護に医療材(リント布など)を用いて、弾性包帯を加工した独自の保護ベストで保護する方法が検討されてきた。しかし、一般素材の保護ベストは、伸縮性に乏しいことから、皮膚への刺激が強く、軟膏や患部からの浸出液が衣服を汚してしまうなど、機能性が低かった。

そこで東レとがん研究会は、こうした医療現場のニーズに応え、患者に少しでも快適な医療環境を提供するため、がん治療の周辺領域に役立つ製品の開発として、照射後皮膚炎の患部を保護しつつ、着心地やファッション性に配慮した乳がん患者向けケアウェアを共同で企画・開発したという。

軟膏などを簡単に洗い落とせるイージーケア性

今回、開発を開始した乳がん患者向けケアウェアは、極細ナイロンとポリウレタン弾性糸の特殊複合糸を使用し、柔らかな風合いと乳房切除後にもバランス良く着用できるストレッチ性と、患部保護材により、ズレを抑えながら締め付け過ぎず適度なホールド感を付与したという。

また、肌側の突起を減らした縫製仕様で、肌への刺激を抑制。ファッション性だけでなく、生地に特殊防汚加工を施すことで、軟膏やワセリン等の薬剤による、外衣への汚れ防止性にも配慮したという。

今後は、がん研究会有明病院において、患者に試着してもらい、より良い製品を提供する計画で、2015年の上市を目指して取り組みを進めていくとしている。(浅見園子)

▼外部リンク
東レ株式会社 プレスリリース

 

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