高血圧症・糖尿病・脂質異常症患者、計2,800人が回答
塩野義製薬株式会社は7月1日、同社東京支社・レクチャーホールでT-CARE Plusプレスセミナー「『高血圧治療に関する実態調査』結果発表 高血圧治療を前向きに実践するために」を開催した。同セミナーは今年2月に行われた「T-CARE プレスセミナー」に続いて行われたもの。T-CARE プレスセミナーでは糖尿病患者の意識と行動に関する調査報告が行われたが、新たに高血圧症患者、糖尿病と高血圧症を併発した患者を対象に加えた調査結果が発表された。
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今回の調査は今年6月、インターネット調査により行われ、高血圧症・糖尿病・脂質異常症患者(単独疾患者、合併患者、計7分類)各400人、計2,800人が回答。その結果、高血圧症患者では、糖尿病患者や併発患者と比べて、治療への意識や心配が低いことが分かったという。
減塩食は多いが食事・運動療法の実践は糖尿病よりも低い傾向
疾患についての知識は、糖尿病患者と比べて高血圧症患者では低い傾向が見受けられた(病気についての知識:Diabetes(D)=83.6%、Hypertension(H)=76.1% 治療方法についての知識: D=74.8%、H=63.8% 今の自分の治療法について:D=79.3%、H=68.1%)。また、疾患に関する心配事・不満は糖尿病と比べて少なく、「重篤化への心配」が主要な関心事項であることが分かった。
治療の実態としては、「治療は無理のない範囲でやればよい(D=44.3%、H=55.5%)」「治療は気楽にやればよい(D=56.5%、H=65.3%)」という質問で、「そう思う・ややそう思う」と回答した高血圧症患者が糖尿病患者よりも多く、治療の継続意識はあるものの、治療を気楽に実施しており、生活習慣の改善も減塩食の実践のみにとどまる人が多い傾向が出た。
同セミナーで講演した埼玉医科大学内分泌・糖尿病内科教授で埼玉医科大学病院 病院長の片山茂裕氏は「高血圧が心血管疾患の大きなリスクであることを理解し、中断のリスクを再認識していただく必要がある。また、本人による食生活・運動などの生活習慣の改善には、家族、メディカルスタッフのサポートも必要である」とした。(QLifePro編集部)
▼外部リンク
・塩野義製薬株式会社 プレスリリース