■大型新薬対応などが増加要因
2013年度の国内MR総数が、前年度比3%増の6万5752人と過去最高となったことを、MR認定センターがまとめた14年版「MR白書」で発表した。12年度には5年ぶりの減少となったが、糖尿病領域のSGLT2阻害薬や抗癌剤などの新薬上市もあり再び上昇に転じる結果となった。製薬企業が内外資ともに1%台の伸びにとどまったのに比べ、MR業務受託・派遣企業(CSO)や医薬品卸のMR数が大きく伸びた。女性MRやシニアMRも増加傾向にあるようだ。センターでは「ここ2~3年は、MR総数の横ばい傾向が続くのではないか」と分析している。
同調査は、製薬企業189社、CSO15社、卸1社に対し、3月末時点でのMRの現況や雇用などに関するアンケートを行い、205社から回答を得た。
男性MRは2・8%増の5万6663人、女性MRは4・3%増の9089人となった。管理職(マネージャー)数は7・2%増の9012人と、12年度の減少から増加に転じた。
特に女性MRは、04年度の調査開始以来増え続けており、女性マネージャーは125人と前年の71人から大幅に増加した。
内資系企業に属するMRは1・3%増の3万7085人、外資系企業は1・6%増の2万4047人となり、今年も外資系企業の伸びが内資を上回った。長期収載品対応などで、製薬企業から営業リソースの外部委託が加速するのを受け、CSO企業は23・2%増の3957人、卸企業も79・7%増の663人となった。日本ジェネリック製薬協会に加盟するGE薬企業のMR数も5・3%増の3569人となった。
専攻分野別のMR数は、文科系MRが1292人増の2万9739人、理科系MRが55人増の1万4594人となった一方、12年度に薬学6年制卒業生が加わり、急増した薬剤師MRが206人減の6253人と減少した。構成比では、文科系MRが57・3%、理科系MRが28・1%、薬剤師MRが12%だった。
一方、新卒を採用した企業が55・6%、採用しなかった企業が44・4%となった。内資の60%強が新卒を採用したのに対し、外資の52・5%が「採用しなかった」と回答した。