アレセンサカプセルのコンパニオン診断薬
ニチレイグループの株式会社ニチレイバイオサイエンスは7月4日、高感度ALK IHC法キット「ヒストファイン ALK iAEP(R)キット」の医薬品製造販売承認を取得したと発表した。
画像はプレスリリースより
同キットは、中外製薬株式会社が「ALK(未分化リンパ腫キナーゼ)融合遺伝子陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん」を効能・効果として、7月4日に製造販売承認を取得したALK阻害剤「アレセンサ(R)カプセル20mg、同40mg(一般名:アレクチニブ塩酸塩)」のコンパニオン診断薬である。
肺がんに占める非小細胞肺がんの割合は約80%と考えられ、ALK融合遺伝子陽性の非小細胞肺がんの割合は、非小細胞肺がんの2~5%程度と報告されている。
治療薬投与判断の補助として
同キットは、非小細胞肺がん患者の腫瘍組織を検体として、高感度IHC法(免疫組織化学染色的手法)を用いてALK融合タンパクを検出。ALK融合遺伝子の有無について高精度な検査が可能になったという。ALK融合遺伝子陽性の肺がん患者における治療薬投与の判断の補助として使用することで、適切な治療を提供する個別化医療に貢献できるとしている。
ニチレイバイオサイエンスの免疫関連技術は、これまでに乳がん、胃がんに対する免疫組織化学染色による診断薬や、インフルエンザなどの感染症に対する診断薬の製造販売で実績を積んでいる。同社は、今後、急速な拡大が見込まれるがん治療分野における個別化医療に対して免疫関連技術の更なる向上を図り、医療従事者の正しい病理診断を通じて、患者への適切な治療に貢献したいとしている。(浅見園子)
▼外部リンク
・株式会社ニチレイ プレスリリース