新工場を建設、2015年後半に納品予定
英国のGEヘルスケアとテスラ・エンジニアリングは5月12日、超高磁場7.0Tのヒト用全身磁気共鳴画像装置(MRI)を共同開発すると発表した。
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この発表は、5月12日にイタリア・ミラノで開催された国際磁気共鳴医学会(ISMRM)と欧州磁気共鳴医学生物学学会(ESMRMB)の合同会議で行われたもの。GEヘルスケアはこの提携が同領域における同社の10年間にわたる先進技術のイノベーションの実績をさらに発展させるものとしている。
提携に向けテスラ・エンジニアリングは、現在、英国・ストーリントンに7.0Tマグネットを製造するための新工場を建設しており、超高磁場マグネットの設計・製造の要となる経験豊富な技術者および経営スタッフを新たに採用した。2015年後半には、新生産ラインで製造される初の製品をGEヘルスケアに納品する予定としている。
正確な診断、治療法の有効性向上などに期待
現在、超高磁場7.0T MRIの使用範囲は、徐々に体のすべての生体組成にまで拡張しつつあり、がんや脳卒中、てんかん、薬物乱用、アルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン病、注意欠陥障害、多発性硬化症、頭部損傷、視覚障害、統合失調症といった疾患の早期発見や、より正確な診断、治療法の有効性向上などに貢献することが期待されている。
GEヘルスケアのニュースリリースによると、7.0T MRIシステムは、日本国内では新潟大学脳研究所、岩手医科大学医歯薬総合研究所で使用されているという。(浅見園子)
▼外部リンク
・GEヘルスケア・ジャパン株式会社 プレスリリース