お酒を飲むと光の残像が目に残る
お酒を飲むと視界がぼんやり…。よく映像などでは、酔っ払った人の視界として、焦点が合わなかったり、ものが2重になったりする表現を使っていますね。これは、酔ってぼんやりした意識を象徴する「たとえ」だと思っていました。ところが、これは目の構造や機能から分析して、事実だったようです。
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調査に乗り出したのは、グラナダ大学の研究チーム。飲酒と、夜間の視覚について関係を調査しました。すると、呼気中のアルコール濃度が高くなるにつれ、光の残像が目に残ることが判明しました。
特に、WHOで車の運転を行わないよう指導している、0.25mg/Lを上回ると、症状が顕著になるそうです。
アルコールが水分の蒸発を活性化してしまう
この現象は、目の表面を覆う涙の膜の成分に関係しています。アルコールが血中に回ると、これが涙の中にも入り込んできます。涙膜は油分を含んでいて、目の水分が蒸発するのを防いでいますが、涙膜を作る涙にアルコールが入り込むことで、水分の蒸発を活性化してしまうのです。
お酒を飲んでいて、周りが見えにくくなった、光の残像が強いなどの症状感じたら、今日のお酒はもうおしまい。足もとに気をつけて家に帰るようにしましょう。(唐土 ミツル)
▼外部リンク
・Research at the University of Granada finds that the eye’s optical quality deteriorates after alcohol consumption
・Retinal-Image Quality and Night-Vision Performance after Alcohol Consumption