医療現場の利便性を向上
大塚製薬株式会社は6月27日、カルニチン欠乏症治療薬「エルカルチン(R)FF錠」について、剤形追加の国内承認を取得したことを発表した。
画像はwikiメディアより引用
同剤は、2013年に発売した「エルカルチンFF内用液10%」や「エルカルチンFF静注1000mg」と同じ有効成分であるレボカルニチン(フリー体)を使用。投与量換算の複雑さをなくし、医療現場の利便性向上に寄与するとしている。
適正な継続投与の選択肢提供を可能に
大塚製薬は1990年、プロピオン酸血症およびメチルマロン酸血症におけるレボカルニチン欠乏の改善の効能・効果として「エルカルチン錠」を発売。日本先天代謝異常学会や日本小児科学会からの効能追加等の要望、医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議において公知申請に該当するとの評価に基づき、2011年3月にカルニチン欠乏症への適応、用法・用量の変更を行った。
2013年2月には同検討会議からの要請を受け、錠剤が飲めない患者や経口摂取ができない患者でも使用できる製剤として内用液剤、注射薬を発売。しかし、エルカルチン錠は塩化物であったため、剤型を変更する場合、投与量換算して処方する必要があった。
今回の承認取得についてプレスリリースでは
同じ成分のフリー体3製剤を使用できることによって、カルニチン欠乏症の患者さんに対し適正な継続投与の選択肢を提供し、治療に貢献するものと期待しています。(大塚製薬株式会社 プレスリリースより引用)
と述べられている。(小林 周)
▼外部リンク
・大塚製薬株式会社 プレスリリース