優れた抗酸化性と耐久性を備えるバイポーラカップ
バイオメット・ジャパン株式会社は、日本の高齢化社会に適した耐久性向上の人工骨頭用バイポーラカップ「E1リングロックバイポーラ」を、4月14日より発売したことを発表した。
画像はプレスリリースより
同製品は、大腿骨頚部骨折の人工骨頭挿入術治療に用いられるバイポーラカップ(二重の摺動面を持つカップ)のポリエチレン製ライナーに、ビタミンEを浸漬/浸透させたもの。
抗酸化作用を持つビタミンEを浸漬/浸透させることにより、摺動面に用いられるポリエチレンの酸化を抑制し、摩耗や破損を予防することを可能にしたという。
高齢化に伴う大腿骨頸部骨折の増加と、人工骨頭の需要拡大
同製品に採用された「E1」技術は、マサチューセッツ・ジェネラル・ホスピタルが開発し、バイオメット社との協力により製品化に成功したもの。ポリエチレンを一定の条件下でビタミンE溶液に浸すことにより、ビタミンEをポリエチレン内部まで均一に浸透させることが可能になったという。また、同技術では、ポリエチレンが架橋結合(クロスリンク)した後、ビタミンEを浸透させるため、ビタミンEが架橋結合を阻害することはないとしている。
同製品の発売により、バイポーラカップの長期耐用性が向上したことで、高齢化に伴う介護予防・高齢者の生活の質向上に、より安心して人工骨頭挿入術を選択できるようになることが期待される。(伊藤海)
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・バイオメット・ジャパン株式会社 プレスリリース