医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

QLifePro > 医療ニュース > 医療 > 北大 がん診断用注射薬の臨床研究を開始

北大 がん診断用注射薬の臨床研究を開始

読了時間:約 58秒
このエントリーをはてなブックマークに追加
2014年06月24日 PM12:45

前臨床試験において有効性・安全性を検証

北海道大学は6月17日、新しいがんの画像診断用注射薬「[123I]IIMU(ヨウ素123標識アイアイエムユー)」の臨床研究を開始することを発表した。


画像はプレスリリースより

同大学大学院医学研究科の玉木長良教授を統括責任者として、[123I]IIMUの安全性が確認するための自主臨床研究をおこなうもので、ヒトに投与するのは世界初の試みとなるという。

前臨床試験において有効性・安全性を検証してきたことを踏まえ、北海道大学病院の自主臨床研究審査委員会において今回の臨床研究に進むことが承認され、ヒト(健常人)を対象としたFirst-in-human試験を実施することになったという。

今回の臨床研究において安全性が確認されれば、少数の患者を対象にした臨床研究へと展開されるとしている。

チミジンホスホリラーゼ活性を検出・画像化

[123I]IIMUは、同大学アイソトープ総合センター・大学院医学研究科の久下裕司教授、西嶋剣一講師、北海道医療大学薬学部の大倉一枝教授らによって新規に開発された化合物。がん腫瘍に高い割合で発現するチミジンホスホリラーゼとよく結合することから、新たながんの画像診断用注射薬として研究開発が進められている。

チミジンホスホリラーゼの活性を体外から検出・画像化することを可能とし、がん患者の診断・治療に役立つ従来の検査では難しかった抗がん剤の治療効果の予測、判定、治療方針の決定、予後の推定、病期の把握、悪性度診断などに有用な情報を得られることが期待される。(小林 周)

▼外部リンク
北海道大学 プレスリリース

このエントリーをはてなブックマークに追加
 

同じカテゴリーの記事 医療

  • 【インフル流行レベルマップ第50週】定点当たり報告数19.06、前週比+9-感染研
  • 胃がんの化学療法、個人ごとの効果予測が可能なAI開発に成功-理研ほか
  • 「社会的孤独」による動脈硬化と脂質代謝異常、オキシトシンで抑制の可能性-慶大ほか
  • 胎児期の水銀ばく露と子の神経発達に明らかな関連なし、エコチル調査で-熊本大ほか
  • 血液中アンフィレグリンが心房細動の機能的バイオマーカーとなる可能性-神戸大ほか