医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

QLifePro > 医療ニュース > プレミアム > 厚生労働省、後発品454品目を薬価収載―初は4成分、“0.5がけ”3成分

厚生労働省、後発品454品目を薬価収載―初は4成分、“0.5がけ”3成分

読了時間:約 2分3秒
このエントリーをはてなブックマークに追加
2014年06月23日 PM06:00

厚生労働省は20日、後発品454品目を薬価収載した。品目数は、昨年12月の前回収載の694品目から240品目減った。初めて後発品収載された成分が前回の11成分から4成分に減ったことが主な要因と考えられる。初の後発品収載は、血圧降下剤のディオバン(成分名:バルサルタン=ノバルティスファーマ)、血圧降下剤のプレミネント配合錠(ロサルタンカリウム・ヒドロクロロチアジド=MSD)、血圧降下剤のブロプレス(カンデサルタンシレキセチル=武田薬品)、骨吸収抑制剤のゾメタ(ゾレドロン酸水和物=ノバルティスファーマ)の4成分。薬価制度改革で新たに導入された、新規収載希望が10品目を超えた内用薬に限って先発薬価の“0・5がけ算定”とするルールには、4成分176品目が該当した(表参照)

収載の対象となったのは、今年2月25日までに薬事承認された医薬品。収載希望は541品目だったが、安定供給に不安があったことなどを理由に、14品目が希望を取り下げた。また、局方名収載等により73品目が告示不要となり、最終的に60社の125成分240規格454品目が収載された。

内訳は、内用薬が88成分161規格353品目、注射薬が26成分53規格71品目、外用薬が15成分25規格29品目、歯科用薬剤が1成分1規格1品目。

薬効別では、「血圧降下剤」が183品目と多く、「他に分類されない代謝性医薬品」29品目、「消化性潰瘍剤」「主としてグラム陽性・陰性菌に作用するもの」が18品目ずつだった。

このうち初めて収載された新規後発品は、4成分11規格176品目だった。内訳は、内用薬が3成分9規格161品目、注射薬が1成分2規格15品目、外用薬、歯科用薬剤はなかった。

代替新規は210品目で、昨年12月収載の365品目から155品目減った。

代替新規を含め、品目数が最も多かった企業は42品目の沢井製薬。以下、東和薬品の34品目、長生堂の30品目、日医工と日新製薬の20品目と続いた。

代替新規を除くと、東和薬品の18品目が最も多く、沢井製薬とニプロファーマの11品目、日医工の10品目、辰巳化学とイセイ、高田製薬の8品目と続いた。

後発品の収載数が最も多かったのは、バルサルタンの31社128品目。プレミネント配合錠LDの29社29品目、ゾメタの11社15品目と続いた。

このうち、先発品薬価の“0・5がけ”の算定ルールが適用されたのは、ピタバスタチンカルシウム、バラシクロビル塩酸塩(水和物)、アジスロマイシン水和物の3成分6規格109品目だった。

また、消炎・鎮痛薬「ロキソプロフェンナトリウム水和物」のテープ剤が組成、剤形区分、規格が同一の既収載品と今回の薬価収載が予定される後発品の合計銘柄数が10銘柄(内用薬)または20銘柄(注射薬、外用薬)を超えたため、既収載品の最低価格に“0・9がけ”とする算定ルールの適用となった。

経済課では、収載数が多かった品目を扱うメーカーなどに対し、安定供給を促す通知を発出する予定。

表:後発医薬品の収載状況

このエントリーをはてなブックマークに追加
 

同じカテゴリーの記事 プレミアム 行政・経営

  • 【厚労省】電子処方箋設定を一斉点検-紐付けの誤り7件報告で
  • 【PMDA】コロナ薬投与で注意喚起-妊娠可能性ある女性に
  • 【薬価部会】不採算品再算定、対象絞り込みを-25年度中間年改定
  • 【厚労省調査】敷地内薬局、専門連携の1割-処方箋集中率は93.1%
  • 【臨試協調査】外資が日本を第I相拠点に-国内実施のメリット認識か