全般てんかんにおける難治性強直間代発作の併用療法を対象に
エーザイ株式会社は6月17日、同社創製の抗てんかん剤「Fycompa(R) (一般名:ペランパネル)」が、臨床第3相試験(332試験)における主要評価項目を達成したことを発表した。全般てんかんの最も重篤な発作型の一つである強直間代発作(二次性全般化発作を除く、以下PGTC)を有するてんかん患者を対象としている。
画像はプレスリリースより
同試験は他剤併用時におけるFycompaの有効性、安全性を評価する、多施設共同、無作為化、二重盲検、プラセボ対照、並行群間比較試験。1~3種類の抗てんかん剤による治療を受けているPGTCを有する12歳以上の患者164名を対象として、Fycompa投与群またはプラセボ投与群のいずれかに1:1の割合で無作為に割り付けられた。
発作頻度、発作頻度変化率ともに有意に改善
解析速報では、Fycompa投与群は、プラセボ投与群に比較し、発作頻度50%減少達成率(EU申請用主要評価項目)ならびに、発作頻度変化率(米国申請用主要評価項目)を統計学的に有意に改善したという。なお、同試験において最も高頻度で観察された有害事象は、めまい、疲労、頭痛、神経過敏、眠気で、これまで確認されたものと同様としている。
エーザイでは同試験の結果を踏まえて、2014年度上期中に米国、欧州の各当局に、同剤の全般てんかんにおける難治性PGTCに対する併用療法への適応拡大申請を行うとしている。
日本を含むアジアにおいては、部分てんかんの患者を対象とした臨床第3相試験(335試験)を実施中であり、日本では同試験の結果とともに、2015年度中に申請を予定している。(伊藤海)
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・エーザイ株式会社 ニュースリリース