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田辺三菱 「カナグリフロジン」の国内第3相試験データを米糖尿病学会で発表

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2014年06月20日 PM04:00

サンフランシスコで行われた学会で発表

田辺三菱製薬株式会社は6月16日、サンフランシスコで開催された米国糖尿病学会 第74回Scientific Sessionsにおいて、新規2型糖尿病治療剤であるSGLT2阻害剤「カナグリフロジン水和物(一般名)」に関する日本国内での第3相臨床試験データを発表したことを明らかにした。


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この試験は、食事療法および運動療法を実施しても血糖コントロールが不十分である日本人の2型糖尿病患者272人を対象に、24週投与時の有効性と安全性を検討した多施設共同、ランダム化、プラセボ対照、二重盲検比較試験で、主要評価項目は、投与24週時における、ベースラインからのHbA1cの変化量とされた。

プラセボ投与群と比較し、有意な血糖低下作用を確認

試験の結果、24週時のHbA1c変化量は、プラセボ投与群と比較し、カナグリフロジン100mg投与群では-1.03%、200mg投与群では-1.05%と、いずれの用量群でも有意な低下がみられたという。

また、75g経口ブドウ糖負荷試験を行ったところ、24週時で糖負荷2時間後血糖値変化量のプラセボ投与群との差は、カナグリフロジン100mg投与群で-84.4mg/dl、200mg投与群で-78.5mg/dlとなり、いずれも有意に低下したという。

インスリン分泌能の指標であるHOMA2-%Bでも、カナグリフロジン投与群のいずれの用量でもプラセボ投与群に比較し、有意な増加が確認されている。さらに合併症の危険因子である体重、収縮期血圧の改善も、いずれの用量でも認められ、臨床的な有効性がみられたとしている。

試験を通しての有害事象発現率は100mg投与群で66%、200mg投与群で62%、プラセボ投与群で59%。重度の低血糖はいずれの用量でも認められていないとしている。各用量群で女性器感染症が発生したものの、中止に至った症例はなかったという。全体として低血糖リスクは低く、カナグリフロジンの良好な忍容性が確認されたそうだ。(紫音 裕)

▼外部リンク
田辺三菱製薬株式会社 ニュースリリース

 

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