医薬品開発拠点としての再認識を促す
米国研究製薬工業協会(PhRMA)は6月11日、米国ニューヨーク市において、独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)と初めての共催による新薬開発に関するフォーラムを開催した。
PMDA近藤達也理事長の講演
(プレスリリースより)
このフォーラムは、PhRMAとPMDAとが将来に向けて、さらなる相互理解を深めることを目的に開催されたもの。
医薬品審査期間がここ数年で劇的に短縮化している日本の現状を、米国製薬企業の医薬品開発に携わる担当役員と共有し、医薬品開発拠点としての日本について再認識を促すことや、グローバル規模での医薬品開発における、さらなる協調関係促進が必須であること等を目的として、講演およびパネルディスカッションが行われた。
PMDA近藤理事長「新薬開発でのリーダーとして」
同フォーラムで、PMDAの近藤達也理事長は「過去10年間におけるPMDAの成果と将来の展望」と題して、日本の医薬品審査迅速化を実現したPMDAの功績を具体的に紹介。また、PMDA矢守隆夫審査センター長は、今年4月より新たにスタートした「第三期PMDA中期計画」について報告し、今後の革新的な医薬品創出に向けた開発早期からのPMDAの具体的なアクションについて説明を行った。
その後、日本の薬事環境やそのプロセスに精通するロバート・Rファイク博士が近年の進展状況を解説。ファイザー社ワールドワイド・レギュラトリー担当 シニアバイスプレジデントのピーター・ホニッグ氏は、「薬事規制調和とグローバルな医薬品開発」について、日本EU医薬品規制整合化国際会議での議論を含めた講演を行った。
PMDA近藤理事長は、
「こうした機会を通じて、世界の患者の方々のために、アカデミア、産業界、規制当局と協力により、グローバルでの医薬品開発をさらに推進していきたい。さらに、日本がこれまでの経験に基づいて、アジア・パシフィックにおける新薬開発でのリーダーとして貢献していきたい」(米国研究製薬工業協会 プレスリリースより引用)
と今後の意欲を述べた。(浅見園子)
▼外部リンク
・米国研究製薬工業協会 プレスリリース