週末だけだから…飲み会は月に1~2回しかないから…と、羽目を外して飲み過ぎていませんか?
一度に多量のお酒を飲んで泥酔する飲み方を、英語ではビンジドリンキング(Binge Drinking)と呼びます。これまで、二日酔いなどでつらいことは別として、「たまにだったら、健康上は大丈夫」と漠然と考えられていたビンジドリンキング。実は、1回でも体に悪い影響があることがわかったのです。
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アメリカでは、2時間以内に多量のお酒を飲み、血中のアルコール濃度が0.08を越えるとビンジドリンキングであるとされています。日本では、厚生労働省が「1日平均60gを超える飲酒」を多量飲酒と定義しています。60gは、お酒に含まれる純アルコール量で、だいたいビールならば中ビン3本分、日本酒ならば3合弱、25度焼酎300mlにあたります。
アメリカの調査チームが、11人の男性と、14人の女性に、飲み始めて1時間以内に血中アルコール濃度が0.08を越えるような飲み方をしてもらい、その後30分ごとに血液検査を行って、体にどのような影響が及ぶかを観察しました。
すると、血中のエンドトキシンの割合が増えることが分かったのです。エンドトキシンは、細菌の細胞壁に含まれている毒素です。この毒素は、細胞が死んだり、破壊されると流れ出します。そしてこのエンドトキシンは、腸の壁から漏れ出していることも分かりました。
これまでの調査でも、多量の飲酒によって、様々な物質が腸の壁を通過しやすくなることはすでに報告されていました。
1回のビンジドリンキングでも、体には大きな負担がかかってしまうのですね。しっかりとコントロールしながら、お酒を楽しみたいものです。(唐土 ミツル)
▼外部リンク
Single episode of binge drinking can adversely affect health according to new UMMS study
http://www.eurekalert.org/pub_releases/
Acute Binge Drinking Increases Serum Endotoxin and Bacterial DNA Levels in Healthy Individuals
http://www.plosone.org/article/