補体制御異常によるHUS以外への使用に対して
一般社団法人日本腎臓学会は6月9日、会員に向けに抗C5モノクロナール抗体「エクリズマブ」の使用に関して、注意喚起を促す文書を発表した。
この画像はイメージです
この注意喚起は、抗C5モノクロナール抗体・エクリズマブにおいて保険適応取得のための治験の対象となったのは、非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)の中でも、補体制御異常によるHUSの患者群であるのに対し、それ以外の患者でのエクリズマブ使用が見受けられることに対応したもの。
プレスリリースでは、確定診断前の急性期にエクリズマブを使用する状況に対する理解を示しつつも、
長期的に治療を継続する場合は、補体制御に関する遺伝子解析検査と溶血試験などの蛋白解析の結果を踏まえた上で慎重に判断するべきと考えます。(日本腎臓学会 お知らせより引用)
としている。
日本小児学会と合同で診断基準を作成
昨年、日本腎臓学会と日本小児科学会は合同でaHUS診断基準を作成。合同委員会による診断基準は文字通り「典型的でないHUS」としており、志賀毒素によるHUSおよびDAMTS13活性著減によるTTPを除いた血栓性微小血管症(TMA)を指すとしている。(小林 周)
▼外部リンク
一般社団法人日本腎臓学会 重要なお知らせ