医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

QLifePro > 医療ニュース > 医薬品・医療機器 > SGLT2阻害薬「エンパグリフロジン」 成人2型糖尿病適応で欧州委員会の承認を取得

SGLT2阻害薬「エンパグリフロジン」 成人2型糖尿病適応で欧州委員会の承認を取得

読了時間:約 1分12秒
このエントリーをはてなブックマークに追加
2014年06月12日 PM01:30

商品名「Jardiance」にて欧州で発売予定

独ベーリンガーインゲルハイムと米イーライリリー・アンド・カンパニーは5月23日、ナトリウム依存性グルコース共輸送担体2(SGLT2)阻害薬「」について、欧州委員会から成人2型糖尿病を適応とする承認を取得したと発表した。欧州での商品名は「Jardiance(R)」となる予定だ。


この画像はイメージです

エンパグリフロジンは、SGLT2阻害薬に分類される2型糖尿病治療薬。インスリン分泌能の低下やインスリン抵抗性とは独立し、過剰なグルコースを尿中に排出することで血糖値を下げる作用を持つ。

欧州委員会の承認は、1日1回投与のエンパグリフロジン10mgおよび25mgについて、運動・食事療法のみで十分な血糖コントロールが得られない場合の、忍容性によりメトホルミン治療が適切でないと判断されるケースでの単独療法、またはインスリンを含む他の血糖降下薬との併用療法でなされている。

日本では2013年10月に承認申請済み

エンパグリフロジンの第3相臨床試験には、13,000人以上の患者が参加。同剤10mgおよび25mgの投与により、血糖値がベースライン値から有意に低下したことが確認されている。さらに、いずれの用量群においても、体重および血圧でベースライン値からの減少がみられたという。

また、同試験における単独投与で、体重増加や低血糖、消化管関連副作用といった有害事象は、ほとんどの成人患者において、報告されていない。エンパグリフロジン投与群で高頻度にみられた副作用としては、性器感染、尿路感染、尿量増加があり、性器感染と尿路感染については、男性よりも女性患者で多く発現したとしている。

なお、同剤は日本では、2013年10月に承認申請が行われている。(紫音 裕)

▼外部リンク

日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社/日本イーライリリー株式会社 プレスリリース
https://www.lilly.co.jp/pressrelease/2014/

このエントリーをはてなブックマークに追加
 

同じカテゴリーの記事 医薬品・医療機器

  • 2025年1月より社長交代で新たな体制へ‐アレクシオンファーマ
  • ミリキズマブの炎症性腸疾患に対する長期持続的有効・安全性データを公開-リリー
  • 転移性尿路上皮がん、一次治療における新たな選択肢への期待
  • 心臓ロボット手術用の部位を見やすく展開するプレートを開発-大阪公立大
  • 新たにオンコロジー領域に注力し「2031年までに年平均成長率8%を目指す」‐GSK