求められていた、あらかじめ半固形の経腸栄養剤
株式会社大塚製薬工場は6月2日、国内初の経腸用半固形剤「ラコール(R)NF配合経腸用半固形剤」を発売すると発表した。有効成分及びその含量は、「ラコール(R)NF配合経腸用液」と同一となっている。
画像はプレスリリースより
これまで医療現場では、液剤の経腸栄養剤に添加物を加え半固形に調製し、胃瘻から投与する方法が行われていた。これにより、通常の食事を摂取した際の食塊に近い形状で投与することができ、胃が本来有している生理的な運動を引き起こすことが期待されるという。
しかし、調製時の微生物による汚染の危険性や一定の品質の確保が困難であることも指摘され、あらかじめ半固形である医薬品経腸栄養剤の開発が望まれていた。
より短時間での投与が可能に
同剤は、あらかじめ形状を半固形とすることで、調製時の微生物による汚染の機会を減らし、性状をはじめ一定の品質を確保。ラコールNF配合経腸用液と同様の有効性及び安全性を有しながら、より短時間での投与が可能になったという。
この投与時間の短縮により、胃瘻を有する患者の拘束時間短縮につながり、看護及び介護士の負担の軽減への期待、リハビリテーションの時間確保などを可能にするとしている。(QLifePro編集部)
▼外部リンク
株式会社大塚製薬工場 ニュースリリース
http://www.otsukakj.jp/pdf/