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6年制対応大学院 62校が設置 本紙調査

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2014年06月09日 AM09:51


■定員数、進学者とも増加

今春、全ての薬系大学73校が卒業生を輩出し、新設校を含め6年制薬学教育は一つの完成年度を迎えた。これに伴い今年度、新たな大学院「4年制博士課程」を設置したのは昨年度より4校増え62校となった。薬学系としての区分が難しい2校を除くと定員数は282人(前年271人)、進学者(薬学系区分が難しい1校除く)は238人(同225人)となった。また、4年制に対応した「修士課程(2年)」は、4年制学科非併設校を含む34校が設置。“薬系”の区分が難しい1校を除く定員数は1069人、進学者は1024人と、いずれも前年度に比べ増加したことが、本紙調査で明らかになった。なお、秋入学を実施している大学も数校見られる。(表参照)


2014年度 全2014年度 全国薬大・薬学部入学状況(大学院編)

今年で6年制薬学教育に基づく薬剤師国家試験が3回目を迎え、全ての薬系大学(薬学部)が卒業生を輩出し、新たな薬剤師を世に送り出した。これに伴い各校では将来の薬学教育や臨床研究など推進する人材養成の場として、全ての薬系大(学部)で6年制学科に対応する大学院「4年制博士課程」の設置が可能となった。

今年度、新たに4校が設置し、全73校のうち62校が「4年制博士課程」を設置した。また、4年制学科に対応した「修士課程(2年)」「博士後期課程(3年)」を設置する大学も多く、4年制非併設6校を含む34校が修士課程を、4年制非併設2校を含む30校が後期博士課程を設置した。各課程における2014年度進学状況について、全73校(徳島文理大は香川薬学部を含む)から回答を得た。

14年度は全73校のうち、新たに鈴鹿医療大、立命館大、松山大、長崎国際大の4校が「4年制博士課程」を設置し、設置率は85%に達した。現時点で青森大、奥羽大、いわき明星大、日本薬大、武蔵野大、横浜薬大、北陸大、金城学院大、大阪大谷大、姫路獨協大、第一薬大の11校が未設置。

定員数は2~15人と幅広いが、10人以上の枠を設けているのは東大、東薬大、京都大、京薬大、阪大の5校。医学・薬学領域合同、医歯薬合同のため“薬系”区分が難しい千葉大、広島大の2校を除く60校で定員数は282人となった。

一方、4年制併設29校のうち九州保健福祉大を除く28校、4年制非併設校の国際医療福祉大、東京薬大、武蔵野大、愛知学院大、京都薬大、福岡大、昭和薬大の7校が4年制学科対応の“薬系”修士課程(2年制)を設置している。“薬系”のみの抽出が難しい北大を除く33校での定員は1069人。同じく、進学者数は1024人と1000人台に達した。

さらに「後期博士課程(3年)」については、九州保健福祉大を除く4年制併設校の29校で、非併設校の武蔵野大、京都薬大を含めた31校が設置している。定員数は“薬系”区分が難しい北大を除く30校で287人、進学者については31校で292人と前年並みとなった。

■備考(各校による)

(*1)本学部学生は主に下記専攻へ進学する。生命科学院生命科学専攻生命医薬科学コース(博士前期2年制、博士後期3年制)/生命科学院臨床薬学専攻(4年制)
生命科学院生命科学専攻は3コースの学生が所属しており、定員数はコースごとではなく、専攻単位で定められているので、生命医薬科学コースのみ定員数について記載することができない。入学者数については、生命医薬科学コース学生のみを抽出し記載
(*2)大学院は秋入学(10月)あり(=4月入学者のみ表記)。4年博士課程の定員数は医学領域・薬学領域含む。ただし、入学者数は薬学領域のみ表記
(*3)4年制入学者11人中6人、3年制入学者5人中1人は社会人特別選抜の学生
(*4)博士後期課程は薬科学専攻(定員8)と薬学系、食品・環境系両方の学生が入学できる薬食生命科学専攻(定員5)があり、後者は薬学系の入学者のみ記載(定員は薬・食分別不可)
(*5)4年制博士の定員は医歯薬学で128人(薬学系定員6人)
(*6)4年制博士は薬学だけの募集はなく、医歯薬全てを含む
(*7)大学院は修士、博士(後期)ともに秋入学(10月)あり(=4月入学者のみ表記)
(*8)4年制定員は医療科学専攻62人のうち4人
(*9)入学者数のうち( )内は学内進学者数
☆14年度に博士課程を新設

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