医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

QLifePro > 医療ニュース > プレミアム > 厚生労働省、医療用検査薬のスイッチ化、新スキームの議論スタート

厚生労働省、医療用検査薬のスイッチ化、新スキームの議論スタート

読了時間:約 1分24秒
このエントリーをはてなブックマークに追加
2014年06月06日 AM09:51

厚生労働省は4日、薬事・食品衛生審議会医療機器・体外診断薬部会で、医療用として用いられている検査薬を一般用として利用できるようにするための新ルール整備に向けた議論をスタートさせた。厚労省が1990年にまとめた「セルフケア領域における検査薬に関する検討会」で示されている「導入に際しての基本的な考え方」を見直した上で、年内にも日本OTC医薬品協会などが要望している検査項目について、新たに一般用検査薬として認めるかどうかの検討に着手する。

日本臨床検査薬協会やOTC薬協は、OTC化を求める検査として、グルコースやコレステロール、尿酸など49項目を挙げ、新たなルールの整備を要望している。

政府の規制改革会議は、今年3月に薬局などで販売できる一般用検査薬の範囲を拡大するため、医療用の検査薬を一般用に転用する新たな仕組みを早期に構築し、今年中にも運用を開始すべきとの意見をまとめた。

この日の会合では、この二十数年間で臨床検査薬関連の技術が向上し、簡単な操作で正しい判定が可能となっていることなどを踏まえ、90年の第一次報告書の「セルフケア領域への導入に際しての基本的な考え方」において、見直すべき点があるかどうかについて議論した。

齋藤知行委員(横浜市立大学大学院医学研究科運動器病態学教授)は、一般用検査薬の範囲を拡大するためには、製品の精度が担保された上で、情報が適切に提供される必要があると指摘。他の委員も「正しい知識を持った人が正しく情報提供する必要がある」とした。

鈴木邦彦委員(日本医師会常任理事)は、諸外国と比較してプライマリケアへのアクセスが良い日本では、一般用検査薬を拡大する必要性は少ないとの認識を示しつつも、検査を行った後は「受診につなげるという前提が必要になる」との考えを示した。

次回は、一般用検査薬を販売する業界や、体外診断薬を製造販売する業界の代表者からヒアリングを行う。

このエントリーをはてなブックマークに追加
 

同じカテゴリーの記事 プレミアム 行政・経営

  • 【PMDA】コロナ薬投与で注意喚起-妊娠可能性ある女性に
  • 【薬価部会】不採算品再算定、対象絞り込みを-25年度中間年改定
  • 【厚労省調査】敷地内薬局、専門連携の1割-処方箋集中率は93.1%
  • 【臨試協調査】外資が日本を第I相拠点に-国内実施のメリット認識か
  • 【NPhA】半数以上が後発品を選択-長期品選定療養に一定効果