第51回日本リハビリテーション医学会学術集会へ出展
トヨタ自動車株式会社は5月28日、2011年に発表した「介護・医療支援」領域のパートナーロボットである「歩行練習アシスト」と「バランス練習アシスト」を改良し、病気やケガなどで歩行やバランス確保が不自由な人のリハビリテーション支援を目的とした臨床研究モデルを開発したと発表した。この臨床研究モデルは、2014年6月5日から7日まで開催される第51回日本リハビリテーション医学会学術集会への出展を予定しているという。
画像はプレスリリースより
歩行練習アシストは、下肢麻痺で歩行が不自由な人が自然な歩行を習得できるよう、リハビリテーション初期段階から支援するもので、麻痺した脚に装着することにより、脚を前方に振り出す動作や、膝を伸ばして体重を支える動作をアシストする。
バランス練習アシストは、バランス確保が不自由な人が、ゲーム感覚で飽きずに楽しくリハビリテーションを継続できるよう支援するもので、立ち乗り型パーソナル移動支援ロボット「Winglet」の倒立二輪技術を活用し、練習者の前後・左右の体重移動がゲームの中のキャラクターと連動する仕組み。
2014年秋より20拠点の医療機関に有償提供
同社は、これらパートナーロボットの臨床研究モデルの開発を、2007年末から藤田保健衛生大学と共同で進めており、2011年からは医療機関の協力のもと実証実験を実施。運動学習理論に基づいたトレーニング機能の適正化やロボットの装着方法の簡易化などの改良を施し、リハビリテーション現場での使い勝手を大幅に向上させたとしている。
同社は、「歩行練習アシスト」と「バランス練習アシスト」の早期実用化を目指し、2014年秋には臨床研究モデルをそれぞれ20拠点の医療機関に有償で提供し、今後の臨床研究に活用してもらう方針だとしている。(浅見園子)
▼外部リンク
トヨタ自動車株式会社 ニュースリリース
http://newsroom.toyota.co.jp/jp/detail/