■参照価格制の導入も提案
財務省の財政制度等審議会は5月30日、財政健全化に向けた基本的考え方の報告書をまとめ、麻生太郎財務相に提出した。特に社会保障の歳出について、医療・介護分野の重要な改革課題の一つに、薬価の毎年改定を挙げ、「断固として実現を求める」と提言した。
報告書は、診療報酬の徹底的抑制に努める抜本的な見直しの必要性を強調。その中で、現行制度で2年に1回実施される薬価改定に問題意識を示した。「医薬品の取引価格が下落しているにもかかわらず、保険償還価格が一定期間据え置かれているため、いたずらな患者負担、保険料負担、公的負担が生じている」とし、薬価調査は、経済政策等の重要統計の品質を貶めていると厳しく指摘した。