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財務省・財政制度等審議会、薬価毎年改定「断固実現を」―報告書まとめる

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2014年06月04日 AM10:03


■参照価格制の導入も提案

財務省の財政制度等審議会は5月30日、財政健全化に向けた基本的考え方の報告書をまとめ、麻生太郎財務相に提出した。特に社会保障の歳出について、医療・介護分野の重要な改革課題の一つに、薬価の毎年改定を挙げ、「断固として実現を求める」と提言した。

報告書は、診療報酬の徹底的抑制に努める抜本的な見直しの必要性を強調。その中で、現行制度で2年に1回実施される薬価改定に問題意識を示した。「医薬品の取引価格が下落しているにもかかわらず、保険償還価格が一定期間据え置かれているため、いたずらな患者負担、保険料負担、公的負担が生じている」とし、薬価調査は、経済政策等の重要統計の品質を貶めていると厳しく指摘した。

その上で、薬価の毎年改定の提言が各方面からなされているにもかかわらず、「2年に1度の頻度が慣例化されている現状は理解に苦しむ」との認識を示し、1982年に「今後とも年1回薬価調査の実施とそれに基づく薬価基準の改定を行う」との閣議決定が行われたことに言及。概算要求前に薬価の実勢価格を把握することは困難とは言えないと断じた。

診療報酬上の未妥結減算が導入され、妥結率向上も見込まれているとし、薬価の毎年改定が実現することを強く要求した。

また、公的給付範囲の見直しにも言及した。日本では後発品の数量シェアが欧米先進国と比べて最低水準にあることを踏まえ、特許切れした長期収載品の保険償還額を後発品に基づき設定し、それを上回る部分を患者の自己負担とする、いわゆる参照価格制度の導入を提案。さらに、湿布、漢方薬等の市販類似薬について一層の保険適用除外を進める必要があるとした。

保険外併用療養制度をめぐっては、将来的な保険適用を前提とした先進医療(評価療養)について、費用対効果を厳しく検証すると共に、いったん保険適用とされた医療技術等についても、費用対効果が低いものは保険適用から外し、保険外併用療養の対象とする「逆評価療養」の検討を提言した。

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