アデノシンA2A受容体の活性化能を著しく高める効果
ライオン株式会社は5月13日、“睡眠の質”の改善に関する研究を筑波大学 国際統合睡眠医科学研究機構の裏出良博教授との共同で行い、「清酒酵母」に“睡眠の質”を高める効果があることを発見したと発表した。
画像はプレスリリースより
この研究により、清酒酵母には深い睡眠を誘発するアデノシンA2A受容体の活性化能を著しく高める効果があり、ヒトによる評価において“睡眠の質”の改善に対する客観的効果(脳波計の測定)が世界で初めて認められたという。
研究成果は、第68回日本栄養・食糧学会大会と、日本睡眠学会第39回 定期学術集会で発表される予定となっている。
深い眠りの指標となるデルタ波パワー値が増大
今回の共同研究では、細胞を用いてアデノシンA2A受容体の活性化能を評価する方法を確立。清酒酵母にアデノシンA2A受容体の活性化能があることを見出した。研究対象となった素材は約80種類にのぼるが、その中でも清酒酵母が極めて高い結果を示したという。
次にヒト臨床試験として脳波測定を行い、清酒酵母の摂取による睡眠の質への影響を調べたところ、清酒酵母の摂取によって深い眠りの指標となる「デルタ波パワー値」が増大することが判明した。さらにヒト試験における実感調査では、清酒酵母を摂取すると、起床時に「疲れがとれる」「眠気がとれる」などの実効感が得られたという。
ライオンは、今後も清酒酵母による“睡眠の質”の改善効果について、詳細な作用機序の解析など睡眠研究を進めていき、現代社会における快適な睡眠環境を提供することに貢献していくとしている。(伊藤海)
▼外部リンク
ライオン株式会社 プレスリリース
http://www.lion.co.jp/ja/company/press/2014/