JR武蔵野線車内で置き忘れ、現在もUSBメモリは見つからず
東京医科歯科大学は5月9日、同大学医学部附属病院の医師が、患者の個人情報が含まれている可能性のあるUSBメモリを紛失したことを明らかにした。発表によると、4月26日午前9時頃、同院の医師が、JR武蔵野線車内に患者情報が含まれている2つのUSBメモリが入った自身のカバンを置き忘れたという。
その後、直ちにJRおよび警察に遺失物届出を行い、カバンそのものは発見されたが、中に入っていたはずのUSBメモリはなく、現在も見つかっていない。
(この画像はイメージです)
紛失したUSBメモリに含まれていた患者の個人情報は225人分。USBメモリには、ID、患者氏名、年齢、性別などパスワードで保護された215人分の患者手術症例リストと、ID、患者氏名(カナ・漢字)、画像データ、生年月日、所見などパスワードで保護されていない16人分の患者データが入っていたという(両方に重複している患者が6人いるため、実人数で225人)。
これらの患者データには、住所、電話番号は含まれていない。東京医科歯科大学によると、現時点では、紛失した個人情報の転載や流用の事実は確認されていないという。
求められる個人情報保護の徹底化
東京医科歯科大学医学部附属病院では、該当する患者225人に対し、5月7日付の文書で謝罪を行っている。
医療現場における患者の個人情報の取り扱い、その適切な管理は、細心の注意をもってなされなければならない。同院では、これまでも個人情報保護の取り組みを実施してきたが、今回発生した事態を真摯に受け止め、学生、職員に対してひろく個人情報保護の重要性を再度認識するよう徹底し、USBメモリなどに関しては、パスワード設定の徹底化を図るなどして、再発防止に努めていくとしている。(紫音 裕)
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