「REGARD試験」の結果に基づき申請
米イーライリリー・アンド・カンパニーは5月8日、フッ化ピリミジン系薬剤またはプラチナ製剤を含む化学療法実施中または実施後に増悪が認められた進行胃がんもしくは、転移性胃がんまたは胃食道接合部腺がん患者に対する単剤療法として「CYRAMZA(TM)(一般名:Ramucirumab)」が現地時間4月21日、米国食品医薬品局(FDA)より承認を取得したことを発表した。
同剤は、このような化学療法施行後の進行胃がんに対して、FDAが承認した初の治療薬となる。
画像はwikiメディアより引用
CYRAMZAの承認は、国際共同第3相無作為化プラセボ対照二重盲検試験である「REGARD試験」の結果に基づいている。REGARD試験は、化学療法実施後の進行胃がんにおいて、生物学的製剤単剤による全生存期間および無増悪生存期間の改善を示した初めての第3相試験である。
全生存期間の中央値を37%延長
試験結果は、至適支持療法(BSC)下で、プラセボ投与群と比較し、CYRAMZA(8mg/kgを2週ごと)投与群では、進行胃がんの患者の全生存期間の中央値が37%延長した(中央値5.2ヵ月(95%CI4.4-5.7)、プラセボ投与群では3.8ヵ月(95%CI2.8-4.7)、p=0.047、ハザード比0.78(95%CI0.60-0.998))。
また、無増悪生存期間も有意に改善。無増悪生存期間の中央値は62%延長したという(2.1ヵ月(95%CI1.5-2.7)、プラセボ投与群では1.3ヵ月(95%CI1.3-1.4)、p<0.001、ハザード比0.48(95%CI0.38-0.62))。
同社のオンコロジー事業本部であるリリーオンコロジーの開発・メディカル部門担当シニアバイスプレジデントのリチャード・ゲイナー医学博士はプレスリリースで、
と述べている。(伊藤海)
▼外部リンク
日本イーライリリー株式会社 プレスリリース
https://www.lilly.co.jp/pressrelease/2014/