術後6カ月後のレンズ回転を平均4度以下に
日本アルコン株式会社は4月30日、乱視の白内障患者向け多焦点眼内レンズ「アルコン(R)アクリソフ(R)IQ レストア(R)トーリック シングルピース」を5月8日から発売すると発表した。
(画像はプレスリリースより)
同製品は、遠近2ヶ所に焦点が合い、さらに乱視矯正機能を備える、国内では初となる白内障治療用乱視矯正機能付多焦点眼内レンズ。白内障手術後の眼鏡依存度を低減させることが可能になるとしている。
また、物理的安定性を追求したデザインと生体適合性の高いアクリル樹脂の採用により、術後6か月経過しても、眼内でのレンズの回転が平均4度以下に抑えられたことが臨床試験で実証されており、高い安定性が確保されているという。
白内障患者の36%が有する1D以上の角膜乱視
日本には年間、約65万人の白内障患者がおり、そのうちの36%が1D以上の角膜乱視を有すると言われている。これまでの乱視の矯正機能を持つ眼内レンズは単焦点で、ピントの合う距離は近くか遠くに限られていたため、白内障手術後も眼鏡が必要とされてきた。
日本アルコン代表取締役社長の松村誠一郎氏はプレスリリースで、
アクリソフ(R) IQ レストア(R) トーリックレンズは、アルコンがこれまで開発してきたテクノロジーを駆使した最新の眼内レンズです。この新製品により、およそ 20 万人の乱視を有する白内障患者さんに、多焦点という選択肢をご提供できるようになりました。一方で、約半数の患者さんが、眼内レンズにこのような種類があることを知らないと回答しているデータもあり、認知度を高めていくことが今後の課題です。どのレンズを選ぶかは最終的に患者さんと医師が決めることですが、複数の選択肢があることを理解した上で、患者さんのライフスタイルに合ったレンズを選択できるよう、今後も啓発活動を続けていきます。(日本アルコン株式会社 プレスリリースより引用)
と述べている。(小林 周)
▼外部リンク
日本アルコン株式会社 プレスリリース
http://www.alcon.co.jp/docs/