ビタミンAの力で体内時計が逆回転
時計の針を巻き戻せるなら…と思ったことはありませんか?実は、特定のビタミンには、時計の針を巻き戻せるような働きがあるのです。
(この画像はイメージです)
人参やサツマイモに含まれるビタミンAは、がん細胞に変化しようとしている細胞にを通常の細胞と同じような状態に引き戻してくれる働きがあることが分かりました。ただし、すでにがん細胞に変化してしまった細胞は、残念ながらビタミンAの力では、元には戻らないそうです。
がん化によって起こった変化が元通りのような状態に
今回、トマス・ジェファーソン大学の研究チームによって発表された調査は、乳がんをモデルにして、通常の細胞、がん化が始まっている細胞、がん性細胞、そして活発ながん細胞の4段階について観察を行っています。
体内でビタミンAとして活用されるレチオニン酸を、4段階の細胞に作用させると、がん化が始まっている細胞で、大きな変化が起こることが注目されました。細胞の外見が、通常の細胞により近づき、遺伝子情報も通常の状態になっていたのです。
今後、この作用が実際にどのように、がんの予防や治療に役立てられるかが、様々な方向から調査されることになるようです。ビタミンAに注目が集まりそうですね。(唐土 ミツル)
▼外部リンク
Can Vitamin A Turn Back the Clock on Breast Cancer?
http://www.newswise.com/articles/
All trans-retinoic acid (ATRA) induces re-differentiation of early transformed breast epithelial cells
http://www.spandidos-publications.com/