日本における開発及び、製造販売承認申請を担う
武田薬品工業株式会社は4月28日、イスラエルに本社を置く、Teva Pharmaceutical Industries Ltd.(以下、テバ社)と、日本においてパーキンソン病治療薬「ラサジリン」の製品化に関する契約を締結したことを発表した。
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ラサジリンは、欧州や米国をはじめとする世界40ヵ国以上で販売されているパーキンソン病治療薬で、テバ社により開発された。現在日本においては、製造販売承認取得に向けて開発が進められており、武田薬品はラサジリンの日本における開発及び、製造販売承認申請を行うとしている。
多くのパーキンソン病患者が望む新たな治療選択肢に
同薬は、ドーパミンの分解酵素であるモノアミン酸化酵素B(MAO-B)の働きを阻害し、脳内のドーパミン濃度を高めることによって、パーキンソン病に対して特徴的な運動症状などを改善する作用があるとされる。
海外ではパーキンソン病の治療薬として、単独療法、L-dopaとの併用療法の2つの用法が認められており、全世界における2013年の売上高は3.71億USドル(テバ単体)となる。
武田薬品では昨年、テバ社と多発性硬化症治療薬「グラチラマー酢酸塩」に関して提携を行っている。今回の契約においては、治療の選択肢が少ないパーキンソン病にとってアンメットニーズが高いことを受けて、中枢神経系疾患領域においてさらなる提携を両社が結ぶこととなる。
武田薬品の医薬開発本部長Dr.Nancy Joseph-Ridge氏は、
ラサジリンを国内の患者さんに可能な限り早くお届けできるよう、テバ社と連携し、開発に取り組んでまいります(武田薬品工業株式会社 プレスリリースより引用)
と述べている。(伊藤海)
▼外部リンク
武田薬品工業株式会社 ニュースリリース
http://www.takeda.co.jp/news/files/