日本リウマチ財団は、リウマチ疾患の薬物療法に精通した「リウマチ登録薬剤師」制度を発足させた。同財団の登録医、ケア看護師と連携し、リウマチ医療の向上を図るのが狙い。医療機関、薬局でリウマチ疾患の薬学的管理指導に従事している薬剤師等を対象に、10月1日からスタートする。
同財団は、リウマチ科医等の医師やケアを実践する看護師を育成するため、幅広い知識や最新情報を提供する研修会等を開催し、リウマチ医療の向上を目指してきた。今回、さらに薬物療法に精通した薬剤師を育成し、登録医とケア看護師と連携することによってリウマチ医療の充実、向上を図るため、登録薬剤師制度を発足させることにした。
登録薬剤師の対象は、医療機関、調剤薬局でリウマチ性疾患の薬学的管理指導に従事している薬剤師。直近5年間で、通算3年以上従事しており、▽リウマチ性疾患の薬学的管理指導患者名簿20例(抗リウマチ薬の調剤3例以上)を有する▽薬学的管理指導患者名簿のうち10例(抗リウマチ薬の調剤3例以上)は薬学的管理指導記録の記載を有する▽財団が主催または認定する教育研修会に出席し、20単位以上取得した証明書を有する――ことが要件。
また、薬剤師の資格を持つ薬学・医学系教育機関の教員も対象となる。直近5年間で▽引き続き3年間のリウマチ性疾患の医療薬学に関する講義、セミナー、演習、医療、薬学実習等の指導時間数の合計単位(学校教育による履修単位)5単位▽財団が主催または認定する教育研修会に出席し、20単位以上取得した証明書を有すること――を要件としている。
研修カリキュラムは現在作成中。申請受付期間は、6月1日~9月30日まで。10月1日付でリウマチ財団登録薬剤師が誕生する。ただ、9月30日までは過渡的期間として、20単位以上の取得に替わり、財団主催、認定の教育研修会、その他リウマチ性疾患に関わる研修会参加が3回あればよいとしている。
登録期間は5年で、単位取得等の再審査を受けて更新する。新規登録料等は、登録料が1万円、審査料が5000円。