2012年3月、厚労省が希少疾病用医薬品に指定
武田薬品工業株式会社は4月17日、再発・難治性のCD30陽性ホジキンリンパ腫及び再発・難治性のCD30陽性未分化大細胞リンパ腫を適応症として、悪性リンパ腫治療剤である「アドセトリス(R)点滴静注用50mg」(一般名:ブレンツキシマブ ベドチン(遺伝子組換え))を日本で発売したことを発表した。
同剤は、厚生労働省から2012年3月に希少疾病用医薬品に指定され、2014年1月17日に製造販売承認を取得していた。
(画像はwikiメディアより引用)
同剤は、シアトルジェネティクス社の特許技術を用いて、CD30抗原を標的とする抗体と、微小管阻害作用を持つ低分子薬剤(モノメチルアウリスタチンE:MMAE)とをリンカーで結合させた抗体薬物複合体。
CD30抗原が発現した腫瘍細胞に選択的に作用し、血中では安定している。腫瘍細胞内に取り込まれた後は、タンパク質分解酵素によりリンカーが切断されることでMMAEを放出する設計となっているという。
再発・難治性の患者に対して新たな治療薬に
用法としては、成人には通常、3週間に1回1.8mg/kg(体重)を点滴静注することとしており、患者の状態によって適宜調整を行う。効能、及び効果は再発又は難治性のCD30陽性におけるホジキンリンパ腫、未分化大細胞リンパ腫となる。
同社の取締役 医薬営業本部長の岩﨑真人氏は
アンメットメディカルニーズが高く、未だに標準的な治療法が確立されていない再発・難治性のCD30陽性ホジキンリンパ腫および再発・難治性のCD30陽性未分化大細胞リンパ腫の患者さんに対して、アドセトリスは新たな治療オプションになると考えています。(武田薬品工業株式会社 プレスリリースより引用)
と述べており、今後も日本の患者にとって革新的な医薬品を届けるという方針を示している。(伊藤海)
▼外部リンク
武田薬品工業株式会社 ニュースリリース
http://www.takeda.co.jp/news/2014/