医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

QLifePro > 医療ニュース > 医薬品・医療機器 > JTと鳥居薬品 高リン血症治療剤「リオナ錠250mg」を発売

JTと鳥居薬品 高リン血症治療剤「リオナ錠250mg」を発売

読了時間:約 1分15秒
このエントリーをはてなブックマークに追加
2014年04月30日 PM03:15

高リン血症の改善を効能・効果として

日本たばこ産業株式会社(JT)と鳥居薬品株式会社は4月17日、慢性腎臓病患者における高リン血症の改善を効能・効果として、高リン血症治療剤「リオナ(R)錠250mg(一般名:クエン酸第二鉄水和物)」を5月12日から発売すると発表した。

JTは、2014年1月に同剤の国内における製造販売承認を取得しており、鳥居薬品が販売を手がけるという。


(この画像はイメージです)

高リン血症は、透析中並びに保存期の慢性腎臓病(CKD)患者の多くに見られ、腎臓からのリン排泄が低下することにより発症する。高リン血症状態の持続により、臓器や関節周囲に石灰沈着が生じやすくなることで、血管壁に生じた石灰沈着が動脈硬化を引き起こす原因となり、心筋梗塞や狭心症を発症する危険性が高まることが指摘されている。

また、副甲状腺ホルモンの分泌亢進に伴う二次性副甲状腺機能亢進症により骨病変を引き起こし、日常生活動作やQOLに影響を及ぼすとの指摘もある。血清リン濃度を適正値に保つことは、透析患者だけでなく、透析に至る前の保存期CKD患者においても重要である。

リンの吸収を抑制し、血清リン濃度を低下

リオナ錠は、クエン酸第二鉄水和物を有効成分とする新規リン吸着剤。消化管内で鉄とリン酸が結合し体内へのリンの吸収を抑制することにより、血清リン濃度を低下させる効果を持つという。

高リン血症を呈している透析中のCKD患者及び保存期CKD患者を対象としたそれぞれの第3相臨床試験を国内で実施し、同剤の血清リン濃度の低下作用を確認しており、長期投与時における安全性に大きな問題は認められなかったとしている。

JT及び鳥居薬品は、2007年に米国ケリックス・バイオファーマシューティカルズ社からクエン酸第二鉄水和物の日本における独占的開発・商業化権を取得している。(浅見園子)

▼外部リンク

日本たばこ産業 プレスリリース
http://www.jti.co.jp/investors/

鳥居薬品 プレスリリース
http://www.torii.co.jp/release

このエントリーをはてなブックマークに追加
 

同じカテゴリーの記事 医薬品・医療機器

  • 2025年1月より社長交代で新たな体制へ‐アレクシオンファーマ
  • ミリキズマブの炎症性腸疾患に対する長期持続的有効・安全性データを公開-リリー
  • 転移性尿路上皮がん、一次治療における新たな選択肢への期待
  • 心臓ロボット手術用の部位を見やすく展開するプレートを開発-大阪公立大
  • 新たにオンコロジー領域に注力し「2031年までに年平均成長率8%を目指す」‐GSK