4月24日の世界髄膜炎デーを前に
サノフィ株式会社は、4月21日、髄膜炎菌感染症(IMD)の啓発を目的とした情報提供を行う「IMD情報センター」を設立した。
(画像はプレスリリースより)
IMDは、グラム陰性好気性双球菌である髄膜炎菌によって引き起こされる侵襲性感染症で、健康なヒトの鼻咽頭からも低頻度ながら分離され、飛沫感染で伝播する。IMDの初期症状は発熱、頭痛、嘔吐など、風邪と似たような症状が主で、皮下出血(紫斑)、項部硬直、羞明、精神錯乱、けいれん発作、意識不明などの典型的症状は遅れて出現することから、早期の診断が難しいとされている。
髄膜炎菌は細菌性髄膜炎を起こす他の細菌と比べて100倍から1000倍 の内毒素を産出するため、症状が急速に進み、治療開始のわずかな遅れが致命的な結果となる場合がある。適切な治療がなされた場合でも、24~48時間以内に患者の5~10%が死に至ることが報告されており、回復した場合でも、11~19%の割合で難聴、神経障害、手足の切断などの生涯続く後遺症が残るとされている。
2010年に厚生労働省により侵襲性髄膜炎菌感染症予防ワクチンは医療上の必要性が高いと判断されたことを受け、同社で国内で初となる、髄膜炎菌ワクチン[海外での販売名:Menactra、一般名称:髄膜炎菌(血清型 A、C、Y 及び W-135)多糖体ジフテリアトキソイド結合体ワクチン]の製造販売承認申請を行い、現在、早期の承認取得を目指している。
IMDに関する最新情報を発信
IMD情報センターは、海外の患者会をはじめとする様々な団体・組織と連携し、IMDに関する日本や世界の最新情報を、医療関係者、教育関係者、そして広く一般の方々に向けて発信。具体的にはIMDに関する啓発資材の作成、専用ホームページの運用、毎年4月24 日の世界髄膜炎デーに向けた 各種啓発企画・イベントの実施などを行う予定。(QLifePro編集部)
▼外部リンク
IMD情報センター
http://www.imd-vaccine.jp/