SGLT2阻害剤「カナグリフロジン」で
田辺三菱製薬株式会社は、同社が創製した2型糖尿病治療剤「SGLT2阻害剤 カナグリフロジン」が、3月27日に「日本薬学会 創薬科学賞」を受賞したと発表した。
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同剤は腎臓の近位尿細管において、糖の再吸収に関与するトランスポーターであるSGLT2(ナトリウム-グルコース共輸送体2)を阻害することで、糖の再吸収を抑制、尿中に過剰な糖を排泄し、血糖コントロールを改善する働きを持つという。
国内および海外の第3相試験において、11,000名以上の2型糖尿病患者を対象に、有効性、安全性が検討され、2013年3月にはFDAから販売許可を取得し、同年11月には欧州においても承認を取得している。また、2013年5月には、厚生労働省に製造販売承認申請を行っている。
米国で初の承認を評価
「日本薬学会 創薬科学賞」は、「医薬品の創製およびそれに関連した薬学の応用技術の開発に関して、医療に貢献した優れた研究業績をあげた者」に対し日本薬学会から授与される。
田辺三菱製薬はこれまで、同賞第1回目となる1988年度「ジルチアゼム塩酸塩(カルシウム拮抗剤ヘルベッサー(R))」、2003年度「エダラボン(脳保護剤ラジカット(R))」、2012年度「フィンゴリモド塩酸塩(多発性硬化症治療剤イムセラ(R))」と3度の受賞を経験しており、今回の受賞が4度目となる。
日本薬学会は田辺三菱製薬がO-グルコシド型の阻害剤研究(T-1095)により、世界で初めて経口SGLT阻害剤のコンセプトを示し、同剤を創製し、安全性などの点でもハードルが高い米国において、最初に承認取得したことを高く評価したとしている。(浅見園子)
▼外部リンク
田辺三菱製薬 ニュースリリース
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日本薬学会創薬科学賞
http://www.pharm.or.jp/prize/